週末はだいたい外で寝てます。

山登り、トレラン、ランニング、キャンプ+育児な活動の日々の記録

TJAR DAY8 井川オートキャンプ場-大浜海岸

*いよいよ最後、でもすごくもやもやする話かも、、、要注意。

井川オートキャンプ場を何時に出たかは不明。この時点で食料もだいぶ少なくなって来ていた。次の補給地点Casso横沢まで約30kmはある。残された食料はパン3つ、アルファ米1、ぶっ込み飯0.5、アルフォート0.5。食料難のため、キャンプ場付近の自動販売機で一番お腹が膨れそうな謎のナタデココ入りゼリー系炭酸飲料=ぷるっシュ!!を購入。微炭酸とゼリーとナタデココが絡み合った不思議な液体で小腹を満たして進む。このあとこのぷるっシュには非常にお世話になることになる。

この辺りから携帯電話の電波状況も良好、かつ道もロードで足元も安定しているので、家族や友人と連絡をたくさんとった。
みんなTJARが提供しているGPSデータを見ながら楽しんでくれていたので、嬉しかった。こういったイベントには興味なさそうな父親からも、残り60km、人間の歩きの速度は4km。あと15時間!という間違いないメッセージを送ってくれた。

さて次はどこでビバークするか探しながら進む。ルートとなる道の幅が広いところで寝るか悩んだが、選手も通るし、選手応援の自動車も通るのでやめておいた。結局そうこうしているうちに井川集落に到着。商店が並ぶ道に沿って進んでいく。井川の町はこじんまりとしていて落ち着いたいい雰囲気。真ん中を通るメインの道を少しそれれば、ほどよいビバークポイント(野宿ポイント)がたくさんあった。うろうろと何か所か吟味した後、静岡市井川支所の駐車場に決定。メインの通りから少し入った場所の広い駐車場。雨をよける軒下もある。得意になったごろ寝スタイルで2時間の睡眠。久しぶりの標高が低い地点での睡眠。あったかくて気持ちいい。

3:55 起床。お湯を沸かして、ぶっこみ飯で食事をし、アルファ米にもお湯を入れて携行食として準備。まだ暗い中ロードの続きへ出発。途中から廃線ルートへ。迷わないように、GPSを確認しながら進み、無事井川ダムへ出る。井川ダムでは前田さんご夫妻と再会。仙丈で足を痛めてリタイアと聞いていたので、非常に悔しい思いをしているはずなのに、すごく温かい応援をいただき感謝です。

 ここから富士見峠のじんきちを目指し、音楽を聞いたり、歌ったりしながら進む。こういう時は日本語の歌詞が心にしみる。元気も出る。基本登りは歩き、平地と下りは小走り程度のペース。じんきちは予定通り営業外の時間。店の前の自動販売機で補給する。このあたりの自動販売機は90%以上がダイドーというのが特徴的。再び謎のナタデココ入りゼリー系炭酸飲料=ぷるっシュ!!を購入し小腹を満たす。結構この飲み物好きかも。

次の目的地はCasso横沢。下り基調とはいえ、ななかなか長い道のりだった。お腹も減り始めていたのでアルフォートひとかけらを残して食料は全完食。途中及川さんを追い越し、パン食べに行きましょうと声をかけて、自作のパンの歌を歌いながら小走り。Casso横沢はTJAR選手や、その応援の方だけではなく、自転車の方も多くて大盛況。その忙しい中でも、TJAR専用の席を作っていただいたりと、オーダーを優先していただいたりと、ほんとありがとうございます。応援の友人もきてくれたので、長めの滞在でのんびりと食事をいただく。どのメニューも最高でした。卵とろとろのオムライス、意外においしい煮卵入りパン、餡がしっかりなアンパン!今思い出してもうまかったー。飲み物もコーヒー、コーラをいただき満腹。さらに持ち帰りでアンパン、揚げアンパン、トマトパン的な何かを注文する。次の補給地はまだまだ遠いので。

 

で、出発。そしたら恒例の、お、お腹がいっぱいで動けない。かつ気持ち悪い。3日目と同じ症状。食べ過ぎはあんなにダメだって体をもって学んだつもりだったのに。まったく学んでいなかった自分。残念過ぎる。3日目は吐くまで症状がおさまらなかったので、ここは迅速な対応をと、意を決して、身を隠す場所=山の中に入って行き、すぐに吐いた。応援が多い場所なので、コースから離脱していろいろやるのもなかなか大変。結果、無事すっきり。が、例のごとくおなかもすっきり。即購入したパン2つを食べてしまう。残りパン1つ。しかもまだまだお腹減ってる。こりゃまずい。。。と思いつつ前へ進む。

そして追い打ちをかけるように、気温も上がってきた。次第にスピードも上がらなくなってきていた。いつの間にか熱中症のような症状で意識が朦朧とし始めていた。これはまずいと水を頭からかぶりながら進むも、なかなか進まない。それでも3km小走り、1km歩く作戦を数回繰り返していたら、いよいよ体のほてりがひどく、どうにもこうにもいかない状況に。このあたりは足に相当なダメージ(あとで聞いたところによると肉離れ?)を受けている及川さんと前後しながら進んでいた。及川さんは彼女(TJAR終了してから正式な奥さんに!)とご両親のサポートが手厚く、数キロごとに家族が先回りして待ってくれていて声援を送ってくれていた。なんてすばらしい光景。うらやましすぎる。こんなに頑張っているのに、なんで俺には家族の応援がないんだ!家族は静岡には到着していて、なんか駅で楽しくランチしてるってメールが来ていたのに!と少し不機嫌な気持ちになる。あ、そういえば、自分が海岸で待っておいてくださいっていってたんだ!と気づく。じゃ、よんでしまおうと、応援に来てほしいですと、いつも通り、いやいつもより謙虚に連絡してみた。どうなるかなーと思っていたら、来てくれる、とのこと。やった!しばらくたって、友人の車で送ってもらった嫁と息子に一週間ぶりに再会!やっぱ家族の力は素晴らしい。友人のサポートもありがとうございます。息子もまだお父さんのこと覚えてくれていた!息子を抱っこして、すっかり元気が出て、再び進み始めることができた。

と、本当ならここで得た家族の力で最後のゴールまで突っ走れば美談になるんだけど、暑いものは暑い。そして自分は暑いのに弱い。何回か暑さにやられて熱中症のようになった経験がある。そしてまさかの今がその状態に。。。少しづつ、少しづつ歩いて進む。自動販売機を見つけては、おなかが減らないように、謎の飲み物ぷるっシュ!!を流し込み、熱中症対策で頭からかぶる水を購入し、進む。暑い。

 安部川の橋を渡って、残り約20km。ここからの周りの声援はすごかった。沿道から、車の中から、自転車から、みんなが声をかけてくれる。声援を力に変えて、走っていきたいところ。友人と家族の車が大渋滞のおかげで並走してくれたりと、それなりに進んではいた。そして東名インター先のローソンで再び家族と友人との時間。今度こそは失敗しないように、消化によさそうなざるそばとアイスを控えめに食べる。久しぶりのご飯で少し体が生き返る。気持ちも切り替えて最後頑張りたいところ!だったけど、結果、全然走れない。気持ちも少し切れていた。家族と会うという大きな目標を、途中応援で呼んでしまって達成してしまったり、時間内完走は相当余裕があったので、走るという気持ちが起きなくなってしまっていた。体も相変わらず熱中症による意識朦朧に加えて、眠気も倍増。意外に心も体も消耗していた。情けない話。

そんな状態でのろのろと前に進んでいたら、岩崎さんが応援に登場。試走を一緒にさせていただき、とても頼りになる存在だったので、自分の情けない状況を相談しようとしたら、思わず泣いてしまった。もうなんだか疲れ果てました。このままじゃゴールした時にみんなにありがとうっていう力もないかもしれなくて不安です。みたいなことを泣きながらいった気がする。岩崎さんは、ゴールに近づけば、ゴールすればみんなの声援があって、自然と力が湧いてくるから大丈夫!って声をかけてくれた。岩崎さん、突然38歳のボロボロのおっさんが泣きついてしまってすみませんの気持ちです。

静岡市街地に入ってからも、走れなかった。気持ちがますます切れていた。意識朦朧&眠気の中で考えることは、なんで走ってんだろ、なんでゴール目指してんだろってネガティブなことばかり。ひたすら歩いていた。周りから引き続きたくさんの応援をもらった。ありがとうございますと元気よく返事はしていたけど、心の中ではつらかった。こんな情けない自分が応援を受ける資格なんてないって思いながら前へ前へ進んでいた。気持ちを切り替えようと、最後コンビニへ立ち寄って、休憩してみたけど、いまいち気持ちは切り替わらなかった。半分は朦朧&眠気。もう半分は情けない。歩いて大浜海岸に到着した。歩いてゴール、いや最後10歩だけ走った。家族が待っていた、家族に会えた、友人に会えた、うれしかった。完走できた。

 

確かにうれしい、うれしいんだけども、もっとうれしくなりたかった。心の底からのうれしくなりたかった。自分がまだできるはずだって思っていた、全部出しきれていないかもって思っていた。だから情けなくて、恥ずかしかった。だからゴール後は控えめに、控えめに、目立たないように、目立たないようにした。すべてを出し切った選手に比べたら、自分はまだまだすぎて、同じような祝福をうけれるような立場にはない。せっかく家族が用意してくれていたシャンパンも、今は開けなくていいよと伝え、お世話になった方に挨拶をして、静かにゴールを後にした。

 完走という目的を果たすために、限られた自分の力をいつ、どこで、どう出していけばいいのか、手探りで進んでいた。仮にすべて最高の選択をして、最高のパフォーマンスをだせたとしても、自分が完走できるのか分からなかった。だから自分の参加が決まったとき怖かった。無謀な挑戦なんじゃないかと。途中完走が見えてきた時、次に何を成し遂げるべきなのか、もっと考えておくべきだった。いや、より上位を目指すということは考えていたはずなんだけど、完走という目標達成をあまりに大切にすべきだという気持ちが強くなっていたので、リスクをとって上位を目指すことをやめてしまっていた。300km以上走った後という未体験ゾーンで、スピードを上げることがどれほどのリスクなのか全く分からなかった。あと何km走れるのか?歩けるのか?あと何kmで自分は倒れて動けなくなってしまうのか?全くわからなかった。経験がなかった。だからリスクを取れなかった。取らなかった。完走は絶対にしたかった。でもリスクをとらなかった自分を許せない気持ちが最後残った。今もある。ロードを走り直していいといわれて、走り直す夢まで見た。周りの選手たちがボロボロの姿でゴールを目指して前へ進んでいる姿を見たとき、周りから頑張れという声援をもらった時、もやもやした。自分はこれでいいのか?それでも、いや今は完走するんだ、これでいいんだと前へ進んだ。結果完走した。

もしリスクを取って完走できていなかったらどうだったろうか。その時の気持ちはどうだっただろうか?後悔?それともやり切った感?それともさらなる挑戦を目指す? わからない。ひょっとしたら、どれだけリスクをとって速く完走しても、どれだけ計画的に元気にゆっくり完走したとしても、常に何かに挑戦する気持ちがある限り、納得することなんてないのかもしれない。何が正解かなのかは本当にわからない。 

 
そんな最後のもやもやを除けば、、、、ゴールしてみて、この道中、自分は最高に楽しめていた。山好きな自分が、山が好きな他の仲間と、たくさんの山好きな人たちに支えられ、たくさんの人に応援してもらってゴールを目指す。こんなに楽しいことはない。

自分だけではなく、周りのみんなも楽しんでもらうことができたと思う。家族や友人はGPSデータを追って応援してくれたし、嫁の姪っ子は次山に行きたいと言い出してくれた。みんなで楽しめた素敵なイベントだった。そしてみんなの声援が力になり、前に進む力になっていたことは確かで、そんな前に進む力が、また見る人を感動させることができる、すばらしいレースだったと思う。今後もTJARでたくさんの感動が生み出されるように、なんらかの形でかかわっていければなと思っている。

 

Relive 'Afternoon Run'